2011年10月1日(土)、山の麓に到着したのは、15時過ぎていました。
日が暮れる前に、山を登って下りてきたい。
そんな不安をかかえながら、山の入り口の千段の階段を登り始めました。
確かに、階段を使ってトレーニングしている人は見かけますが、登山の格好をしている人を見かけません。
「今からじゃ陽が落ちるまでに戻ってこられないかな・・。やっぱり帰ろう。」
そう思い階段を下りようとしたら、私が諦めて帰るのを止めるかのように、先ほど駐車場で何やら運動の準備をしていた若者が、両手にポールを持って目の前にひょっこり現れました。
両手のポールがスキーのストックに見えて・・・。
「大丈夫、今からでも行ける。」
それを見てしまったら、そう思わずにはいられません。
気持ちがになったときに、よくこのタイミングで現れてくれたこと、ありがたい!。
おかげで諦めずに山を登り、山頂に到達できました。でも、帰り道を間違い、大幅に時間をロスしてしまいました。
夕暮れの山は怖い。すれ違う人もいない。
山の樹木が、弱い夕暮れの陽の光をさえぎって辺りを暗くします。これは自分の想定外でした。
「辺りがまだ見える間に・・まだ見える間になんとか・・・。」
夢中で早足で歩きました。疲れたなんて言ってられません。踵に違和感があってもかまっていられません。登り坂で息を切らしていることなんかお構い無し。
急げ!急げ!急げ!
帰りの千段階段に着いた頃には、なんとか足元が見える明るさでした。
走って階段を下り、無事に駐車場についた時には、緊張していたのか体が痛くて・・・。
灯りのともった自販機でお茶を買いホッと一息つくと、駐車場にはまだあの若者の車が止まっているのに気がつきました。まだ下りてきていないのかな・・。
いくら近くの低山とはいえ、山なのですから、注意や準備、判断は高い山に登るときと同様、気を付けなければならないと思いました。
・・・ふぅ、怖かった。
秋は夕暮れ。
でも、山で夕暮れを迎えるのはこりごり。
山は、朝が一番。